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星を掴めるのか推察中の田舎者の記。 通りすがりの拍手の方、どうもありがとう ございます。
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本日本を返しに行かねばならぬので感想など。

赤瀬川原平・山下裕二 『日本美術応援団』
2000 日経BP社


もう冬ですが引き続き「芸術の秋」モードでお送りしております。
そして感想書いてみて、
いつも以上に文章がまとまってませんでした。おっふ。
気にしないで読んで頂ければ我幸い。


赤瀬川原平さんの『全面自供!』を読んだので、
ではではまた!と思いましてのこちらの本。
タイトル通り「日本美術を応援する」のコンセプトに基づき、
赤瀬川さんと山下裕二さんと言う方が対談しております。
山下さんは明治学院大の教授だそうですよ。

で、この本は日本美術を画集で見たり実際足を運んだりしながら、
とかく語っていってます。
でも堅苦しく語るんじゃなくて、着眼点が面白い。
山下さんがあとがきの中で、
「「歴史的に見ない」ことの快感を全面に押し出す」
ということを仰ってますが、
難しく考えないで日本美術って楽しめるもんなんだなあ、と。
学科が学科だったこともあるかもしんないですけど、
ついつい考えて見ちゃうんですよねえ。
現代美術だと割とすんなり見てるところがあるんですけど。

そんなところにこの本を図書館にて発見し、
読むことになったわけです。
やあ、面白いなあ、と。
「この線がすごい!」とか「色使いが面白い」とか、
教科書とか図録に載ってるようなものも、
美術的な視点から入っていくから難しくなくて良いです。
高橋由一の話と、石庭の話がいちばん面白く読んでました。
高橋由一の豆腐と油揚げの絵の話で、
豆腐と油揚げの質量の違いがばっちり絵に出てる、ていうような話をしてるのです。
普通に見てたらそんなこと気付かんだろうなー。
こういうこと言われると実際生で見てみたくなるなー。
そんなことばかり思ってドッキドキ。

石庭の話はかねてより、
「借景てば今でいうところのインスタレーションではないのかな?」
と思ってたら、
石庭のつくりはインスタレーション、みたいなことを仰ってて、
おおおそういう考え方しても良いんだな、とちょっと感動。
でも本読んでて、
古墳の石室だってインスタレーション、というような話をしてたのには吃驚でした。
そ、そうなのか・・・!

あ、インスタレーションてのは、
作品を置いてある空間や、
ビデオ作品ならそれを投影しているスクリーン等々も含めて、
「作品」になってるものを言う、らしいです。
あっしもここは本で自分なりに解釈しただけなので微妙に違うかも。
「空間美術」て感じなのでしょうかねえ?

本中に掲載されている絵画では、
青木繁の「自画像」てのが何か好きです。
色の具合がグッときます。
日本美術だって面白いんだなあ、
油断してたらいけないなあ、とまあ様々に思いました。
面白いものを結構見逃して後で「しまったー!」と思うクチですのでねー。
うん、非常にためになりました。

にしても、
あっし史学科卒のくせに何か歴史からえらい離れてきてないか、とも。うはは。

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プロフィール
HN:
シリュウ シノブ
性別:
非公開
職業:
足軽(にわか)。
趣味:
読書。音楽(聴くのみ)。等々。
自己紹介:
プロフィール画像は、
かつてのブログペットのけーわくさん。
記念にとっといた回。
しかし台詞はなんじゃこりゃー

どっかにハマるとしばらくそればかり、
ただし若干年相応ではない。
が、本人至って気にせず,
欣ちゃん言うところの
「はじめて聴いた時が新曲!」理論で
マイペースにやっております。
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